
ウチのお店には珍しいHONDAのバイクが車検に入ってます。
本日車検に行ってきました。
ちゃんと合格して新しい車検証を交付してもらいました。
実はこのバイク昨日も車検に行ったんです。
朝一番の1ラウンドを予約して、早起きして8時半前には車検のコースに並んでいました。
この調子なら10時の開店前にはお店に帰れるぞ・と思っていたのですが・・・
ヘッドライトの検査でNGが出てしまいました。
このバイクはXR400R、本来オフロードレーサーとして販売されているバイクで、海外から輸入され、保安部品を取り付けて国内で登録したバイクです。
当然バッテリーはありません、自己発電した電力でライトを始め保安機器関係を作動させているわけですが、電力が足りないのか安定しないのか、不安は感じていたんですが案の定、ヘッドライトの明るさがちょっとだけ足りないみたいです。
私は必ず検査の前にテスター屋さんで光軸調整をやってもらってから検査を受けます。
テスター屋さん曰く『明るさがギリギリだけどエンジンの回転上げて計ればOKかも・?』
と言うことで検査を受けてみましたがダメでした。
やっぱり最初からバルブ換えときゃ良かった…
1回目の検査の後、お店まで帰り、『RAYBLIC』の新品バルブに付け替えて再挑戦!
再びテスター屋さんで光量を測ると・『さっきよりはちょっとマシ・かな?』といった具合です。
そして2回目のコースイン・
今度は光軸が上過ぎる・と言うことで X
そ・そんな…
テスター屋さんだとタイヤを挟んで固定して光軸を計るんですが、その時はタイヤのはまる溝の上でバイクに跨っていて足付きもよく、シートにかかる体重はかなり軽くなっています。
このことも気になってはいたんですが、『ちょっと体重抜けばなんとかなるでしょ』とお気軽に考えていました。
じゃあ・と、もともと車高が高くてつま先しか接地してない足先を更に伸ばしてシートにかかる体重を減らしてリヤを浮かせました・
しかし・ やっぱり上向いてるよ・と X
も〜・・・どうすりゃいいのよ!
で・3度目のコースイン。(1回のコースインで2回までチャレンジできます・)
今度はテスターの前でバイクから降りて受検。
ブーン・・とエンジンの回転を上げ、テスターが測定を開始、
『もうちょっとハンドルを左に切って』・見かねた検査ボックスの検査員が声をかけてくれました。
言われた通りハンドルをちょっと左に切り、エンジンの回転をブィーン!と上げます。
7〜8000rpmは回っているでしょうか・
ものの十数秒でXRのステンレスのエキパイが赤熱し、オレンジ色に輝きだしてます・焦げ臭い臭いもしてきました。
『早くしてくれぇ〜!』
『○付けてくれぇ〜!』
願いもむなしく・検査結果はやはり X
検査官曰く『やっぱり光量が足りないよ・・・あとちょっとなんだけどねぇ〜』
あ〜ぁ・・・こんなん初めて・
もうお昼だし・帰って考えよう・
お店へ帰って2階の部品をゴソゴソあさったら80WのH4バルブが出てきました。
RAYBLICも明るいけど、80Wもありゃちょっとは明るいかも・
取り付けてみて光の具合を見てみると・・・・
今話題の『ビミョウ!』な明るさです。
でも、人間の感覚と機械じゃ違うかも・・ 一応どのくらいか見てもらおう、と再度検査場横のテスター屋さんまで走りました。
もう検査終了時間の15分前です。
これでダメなら検査は諦めよう・・・とテスター屋さんで光量を見てみると・
『ゼンゼンダメ・さっきのバルブの半分以下ですよ!』
残念ながら本日の検査は終了しました。
ヘッドライトでNGが出て車検を諦めたことは開店以来初の出来事でした。
お店に帰り、どうしたものかと考えました。
こんな時、Z2やW1とか旧車の場合はバッテリーからヘッドランプまで太い線を使ってダイレクトに電気を引っ張ります。
でも、XRにバッテリーはついていません。
バッテリーさえあればなぁ・・・・バッテリーさえ・・・・・
!?
バッテリー付けるか! うん・付けてみよう!!
・とバッテリーを取り付けて見ることにしました。
アルミ板を切り出して、バッテリーケース?を作成し、スクーター用のバッテリーを取り付け、ヘッドライトまでの配線を太目の電線で配線。
本来の車体配線も並列に配線をしてスイッチを取り付け、スイッチONでバッテリからヘッドランプへダイレクトに12Vを供給できるように配線しました。
電圧を測ったら何とか充電電圧も出ています。(でも充電制御装置はありません!)
これでダメならウチでの車検は無理・
そう思って本日朝一番・車検に行ってきました。
テスター屋さんで光量、光軸を
計ってみると・
テスター屋さんが『おぅ!』・と声を出しました。昨日までは何とかイエローゾーンの下側ギリギリだったのが、今日はグリーンゾーンとイエローゾーンの境目まで上がってました。
光量は完璧にOKです。
そして、光軸も・ と跨った状態で体重のほとんどをシートに落とし、しっかりと下向きに調整をしてもらいました。
おまけに昨日のバタバタぶりを見ていたテスター屋さん・『今日はいいから』・と料金も無料で調整してくれました。
『今日はいけそうだね?』レジのお姉さんも
ニコニコです。
そして検査コースへコースイン・
昨日のことを全部見ていた検査官は、私がコースへ入ってくるのを見てニヤ・と笑いました。
『今日はどうかな?』って感じです。
『コレでダメならお客さんに返します^^』といって測定器の前に・
ブーン・・・とエンジンの回転を上げて、ハンドルをちょっと左に切って・・・スイッチ・ON!
やっと出ました『○』
このバイクの車検、しかも検査を通すためだけに 丸々1日半かかりました。
しかもスイッチも含めギボシから電線まで色々買い物もしました。
でも、だからと言って車検費用を2倍貰うわけには行きません・
公的機関の検査基準はどんどんと厳しくなって、融通が利かなくなっています。
これは、『規制緩和』を勘違いして、自分に都合の良いように利用し、結果的にルールを守らない人が増えているからです。
無整備のボロボロのバイクがユーザー車検で受検している風景を良く見ます。
ただ安く上がるから・とユーザー車検を受けている人がたくさんいます。
中には友人や知人から『車検代行料金』までとってアルバイト感覚で車検を受けている、セコいヒマ人までいます。
『規制緩和』を勘違いしてはいけません。決して基準がゆるくなるわけぢゃありません!
ユーザー車検も、安く済ませるための制度ではありません・
自己責任を認識して、自動車の構造や整備についての関心を深めてもらうためにある制度です。
今回のXRは違いますが、最近は仕事をお断りするケースも増えています。
『あのぉ・あちこちいじってあるんですけどライトが点かないんです・修理するとどんだけかかります?』
的な問い合わせが多いです。
『見てみないと解りません』としかお答えできませんし、『あちこちいじってあるバイク』の整備はお断りです。
いじった本人が解らないことなんて、他人が見たらどれだけ手間がかかるかわかりませんし、そんなバイクは通常の作業で整備を行っても良くなるどころか壊れることだってあります。
リスクも大きすぎます。
全く無改造のXR400Rですらこんなことがあるんですから・
以後、車検一つ受けるにしてもしっかりと見た上でないと仕事が受けられなくなりそうです。
昨日、今日でいろんな汗をいっぱいかきました。