時々見るとイイかも・フロントフォーク。
冬場、なかなか乗ってもらえなかったバイクが急に動き出す春。毎年この時期はフロントフォークのオイル洩れの修理が多くなります。
冬場に限らず、しばらく動いていなかったバイクを久しぶりに乗ったりすると、やはりフォークからのオイルが洩れたりします。
お店を始めた頃は、『乗らずに置いてあるバイクはフォークのオイルシールのリップが固着(インナーチューブに?)しているから急に動かすとリップがめくれる』とか、『シールのリップ部分が硬化してしまうから』と聞かされたりして納得していたのですが、色々なバイクのフォークを修理しているとどうも違う理由が原因のように思えてきました。
確かに、オイルシールの劣化は間違いなくオイル洩れを起こす原因ですが、劣化するには早すぎるタイミングでオイル洩れを起こしているバイクもあるし、リップがパリパリになっているオイルシールなんてあんまり見たことがありません。
どーも、オイル洩れの最大原因は、錆び、傷、埃、のような気がします。
インナーチューブの錆び、傷はオイルが洩れて当たり前なのでここでの点検以前の問題です。

まずは、スクレイパーを用意します。(ホームセンターでも売っています。)

そして、フォークのダストシールのはめ合わせ面にグリグリっと差し込みます。
*これをオイルシールだと思っている人も多いですが、これは水や埃の浸入を防ぐためのダストシールです。
これが、完璧に機能していたらオイル洩れは起きにくいでしょうね。

グイっと、あまり無理な力をかけずに周の3箇所あたりを均等に持ち上げてダストシールを外します。

これで完全に外れました。
もうちょっと錆びているのが見えます。

一見きれいなフロントフォークでしたがダストシールの下のスナップリングはやはり錆びが出ていました。
このバイクは長期保管バイクでしたが、このまま走っていれば近いうちにオイル洩れを起こしていたと思われます。
この錆びがインナーチューブに付着してオイルシールのリップを傷つけてしまいオイル洩れを起こしているのは間違い無さそうです。

スナップリングを取り外し、新品に交換するか錆びや汚れを落としてグリスを塗って防錆処理をした後組み込みます。
当然、オイルシール側に残った錆びや埃は圧縮空気があればエアーブローして清掃したり、ウェスなどできれいに清掃します。
最後にシリコンスプレーを軽くシュッと吹きかけてダストシールをはめ込みます。

これは水が溜まっていたと思われるオイルシール部分です。
ボロボロに錆びたスナップリングの錆びがオイルシール全体にうっすらと広がっています。
このままフォークを作動させると間違いなくオイルシールのリップやインナーチューブの表面には傷が付き、結果オイルが洩れて来ることになると思われます。